通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。
今回は、本市における防災・減災対策、復旧対策等の質的向上について、当局のお考えをお尋ねします。
本市における防災対策等の取組は、各地域の自主防災会や消防団の皆様方の積極的な訓練と高い使命感により、防災先進県にふさわしい、高いレベルを維持・継続しているものと認識しておりますが、近年多発している自然災害は地球環境の温暖化等に伴う質的変化が急速に進行していることから、本市の防災・減災対策、復旧対策等の取組は、質的向上を継続し続けなければならない課題であると認識しております。そこで、先日開催された防災テックスタートアップカンファレンス2025において紹介された3つのソリューションの導入について、その優れた機能・性能を御紹介するとともに当局の見解をお尋ねいたします。
1点目は、36時間先を見据えた洪水予測が可能なWater Visionの導入についてお伺いします。
気候科学・水文学を専門とする東京大学発ベンチャー企業である株式会社Gaia Visionが、東京大学生産技術研究所等の研究成果である高精度洪水シミュレーション技術と気候ビッグデータ分析技術を組み合わせ、企業や地方自治体などの気候変動による物理リスクを定量的に評価し、サステーナビリティーとレジリエンス向上に貢献する意気込みで開発した洪水予測シミュレーションWater Visionは、36時間先を見据えた洪水予測が可能な防災DXとうたわれております。
最初に、本市の水災害における住民避難を促すタイミングの運用状況について伺います。
本市の水災害発生時の洪水予測の現状は、気象庁並びに気象台等からの情報や当該河川の監視カメラ映像を総合的に判断し、過去の経験値や勘に頼った信頼性の低い高齢者等避難、避難指示等を発信しているのではないかと危惧しております。
そこで質問します。
本市における今夏及び近年の台風シーズンにおける大雨・ゲリラ豪雨に代表される市民の命に関わる水災害における住民避難を促すタイミングの運用状況について、当局の現状認識をお答え願います。
次に、高齢者等避難、避難指示等が伝わりにくい夜間及び深夜時間帯における対応策について伺います。
前項の質問により確認させていただいている水災害における住民避難を促すタイミングは、多くの人々が活動している日中ばかりとは限りません。とりわけ、1日の約3分の1を費やす睡眠時間帯、具体的には午後10時頃から午前6時頃の夜半前から明け方にかけては、高齢者等避難、避難指示等が伝わりにくい時間帯と言えるのではないでしょうか。加えて、水災害の場合は、激しい雨が降り注ぐとともに、とても強い風が吹き荒れ、激しい雑音から同報無線等はほとんど住民に伝わらない状況下にあるものと容易に想像できます。一方、現在の住宅環境は、鉄筋コンクリート造のマンション等はもとより、木造住宅でも遮音性や密閉性が高いことから、想像以上に同報無線は役に立ちません。
そこで質問します。
住宅環境の変化に伴い、昼間でも高齢者等避難、避難指示等が伝わりにくい現状がある中、特に避難指示等が伝わりにくいと思われる夜間及び深夜時間帯における対応策について、当局の現状認識と運用上の工夫等をお答え願います。
次に、36時間先までの洪水予測が可能なWater Vision導入の可能性について伺います。
洪水予測ソリューションWater Visionは、リアルタイムに36時間先までの洪水予測を把握できるとうたわれております。また、河川だけでなく、浸水範囲や浸水深を高解像度に予測できる機能も備えております。自治体における避難指示判断や企業における従業員避難と資産の事前保全に向けたBCP対応に活用可能であるともうたわれております。
そこで質問します。
過去の経験値や勘に頼ったアナログ思考の高齢者等避難、避難指示ではなく、気象科学と気象ビッグデータに基づいた36時間先を見据えたリアルタイムに洪水予測が可能な洪水予報ソリューションWater Visionを導入すれば、災害対策本部の招集のタイミングや住民への避難指示のタイミングが適切に運用できる武器になるものと期待していますが、洪水予報シミュレーションWater Vision導入の可能性に関する当局の見解をお答え願います。
2点目は、水を98%再利用可能なWOTA BOX/WOTA WOSHの導入についてお伺いします。
スタートアップ企業であるWOTA株式会社については、過去の震災対策技術展で出会い、それ以来注目すべき企業であると認識しておりました。そして、今般の防災テックスタートアップカンファレンス2025において、いよいよ事業領域を海外へ拡大するとのパネル討論での発言を受け、順調に事業展開できている光景を目の当たりにし、改めて問題解決型のスタートアップの可能性を再認識させられました。WOTA株式会社の企業理念は、人類の生活と地球の未来に関わる水問題に対し、局所的な解決方法や対処療法的な解決方法ではなく、現代社会の水利用の構造的課題を捉え、普遍的な解決方法を実現するというもので、人口減少や管路老朽化が進む中、持続可能な水インフラを次世代につなぐため、分散型水循環システム導入ファンドを創設した上で、計画策定・予算化・運用管理まで分散型システムの導入に必要な一連のプロセスを中長期的に支援する事業であります。
最初に、本市における過去の大規模災害時の断水発生状況について伺います。
本市は、富士山及び愛鷹山系より流れ下る豊富な地下水及び伏流水に恵まれ、水資源が豊富な地域性があるものと誰もが認識しているものと推察します。しかしながら、本市においても、30年以内に80%程度の確率で発生する南海トラフ巨大地震は必ず来ると言われており、その被災時には水源への影響も心配せざるを得ないと考えております。
そこで質問します。
本市における過去の大規模災害時の断水発生状況はどのような状況にあったのか、当局の認識をお答え願います。
次に、断水時の飲料水の確保策について伺います。
前項の質問において、断水した事例がある場合は、断水規模が局所的であれば、通常の対応方法で必要十分条件を満たすことは可能であると思われますが、広範囲に及ぶ場合は水道部が所持する給水車には限りがあると思われます。
そこで質問します。
断水時の飲料水の確保策はどのように考えているのでしょうか。とりわけ、断水エリアが広範囲に及んだ場合の他市町からの応援協定等を含めた当局としての対応方針をお答え願います。
次に、断水時の入浴環境をはじめとする生活用水の確保策について伺います。
本質問項目は、5番議員の1項の質問内容と重複しておりますが、観点を変えて質問させていただきます。
私の質問の1項、2項と密接な関係にある生活用水についても2項と同様に不安がございます。生活用水の場合は、井戸水・河川・排水浄化装置で代用可能であることから、飲料水よりはハードルが低いと認識しております。
そこで質問します。
断水時の入浴環境をはじめとする生活用水の確保策はどのように考えているのでしょうか。とりわけ、断水エリアが広範囲に及んだ場合の他市町からの応援協定等を含めた当局としての対応方針をお答え願います。
次に、水を98%再生可能なWOTA BOX/WOTA WOSH導入の可能性について伺います。
人間が生きていく上で不可欠な飲料水及び衛生的な生活を送る上で必要な生活用水は、能登半島地震の被災地においては、約5か月間もの長期にわたり断水が続き、飲料水及び生活用水の確保が困難な中、珠洲市を中心にWOTA株式会社から複数台のWOTA BOX/WOTA WOSHの提供を受け、被災地の人々の生活を支える一助になったと聞いております。具体的には、日常の飲み水や手洗い用の生活用水はWOTA WOSHを活用し、貴重な水を98%再生可能な形で避難所等で大活躍したと聞いています。また、衛生面の役割としてはWOTA BOXをベースに給湯ユニットを接続することで、温かいシャワーが利用でき、自衛隊が設置してくれたお風呂では、高い段差の影響から利用しにくい高齢者やプライバシーを気にされる妊婦の皆様方から好評を博したと聞いております。
そこで質問します。
本市においても、30年以内に80%程度の確率で発生する南海トラフ巨大地震への備えとして、一挙にそろえることは困難であるにしても、鉄道高架関連施設である貨物ターミナル跡地に建設が計画されている防災公園等の備品として試験導入すべきと考えますが、当局の見解をお答え願います。
3点目は、災害級の猛暑・酷暑対策として有効な放射冷却素材の標準装備化についてお尋ねします。
遮熱剤・断熱材ともに室内への太陽光からの入熱を小さくするのみで冷やすことはできません。一方、放射冷却素材とは、太陽光からの入熱を抑えるだけでなく、室内の熱を能動的に宇宙へ放射することで、従来技術ではできない日中のゼロエネルギー冷却を可能にした素材であります。分かりやすく言うと、宇宙空間へ熱を放射することで熱を捨て、ゼロエネルギーで外気より低温にする新素材と言われております。なお、私が把握している範囲では、この放射冷却素材を製品化しているスタートアップ企業は2社あり、第1は、2021年4月にベンチャーキャピタルであるWiLと大阪ガス株式会社の出資を受け、大阪ガスからカーブアウトして設立した国内発クライメートテック・スタートアップ企業であるSPACE COOL株式会社で、その主力製品はフィルム・マグネットシート・端部処理剤等でCOOL分電盤・建設資材・熱中症対策製品などを製造しております。そして、今年の10月4日、大阪・関西万博、テーマウィークスタジオで実施されたSDGsに向けた知財活用の促進等に関する国際フォーラムの中で、SPACE COOL株式会社がEXPO2025 JPO-WIPO AWARDの気候変動部門で受賞したことから話題を集めました。第2は、SPACE COOL社より歴史があり、2019年2月に設立されたラジクールジャパンというスタートアップ企業で、主力製品は放射冷却製品・フィルム・ファブリック・塗料であり、SPACE COOL社とは競合関係にあるようです。ユーザーサイドから見れば、選択肢が広がり、価格競争等が働き、価格低下等に期待が持てると考えられます。
最初に、近年顕著となった酷暑に伴う公共施設のトラブル発生状況について伺います。
今年の夏も猛暑・酷暑が続き、人間界においては熱中症患者が多発し、大きな社会問題となり続けております。また、猛暑・酷暑の影響から、車のエアコンが冷えにくい、過放電によるバッテリー上がりやタイヤのバースト、車中に置いておいたモバイルバッテリーが発火した等のトラブルが報道されており、毎年のように更新される猛暑・酷暑の影響は少なくないと推察します。
そこで質問します。
近年顕著となった酷暑に伴い、公共施設等においても、各種設備面でトラブルが発生しているものと推察します。それらの現状はどのような状況にあるのか、当局の認識をお答え願います。
次に、酷暑下における公共施設の空調設備の冷却性能低下について伺います。
今年の夏も酷暑が続き、個人宅のエアコンが冷えにくいとか、エアコンの室外機が過熱している等のトラブルが多発しているとの報道もあります。一般的に空調設備のインバーターやコンプレッサー等の内部機器の周辺温度が上昇することで、エネルギー効率が低下するという課題があるようですが、SPACE COOLマグネットシートを筐体に貼るだけで、表面温度が5.5度も下がり、8%の電力使用量の削減を実現したとうたわれております。
そこで質問します。
本市には多数の公共施設があり、それぞれに空調設備が設置されておりますが、個人宅と同様に酷暑下における公共施設の空調設備の冷却性の低下はなかったのでしょうか。当局の認識をお答え願います。
次に、酷暑下における公共施設の受変電施設の効率低下について伺います。
今年の夏も酷暑が続き、分電盤や通信機器など屋外機器の故障率と寿命は、機器周辺の熱に大きく影響され、内部の電子機器が劣化・故障するトラブルが多発しているとの報道もありますが、受変電施設の全面にSPACE COOLフィルムを貼り付けたところ、一般塗料と比較して約10度、遮光版と比較して約5度の温度低下が確認され、機器の長寿命化、メンテナンスコストの削減が実現したと聞いております。
そこで質問します。
本市には多数の公共施設があり、それぞれに受変電施設が設置されておりますが、酷暑化における公共施設の受変電施設のエネルギー効率低下はなかったのでしょうか。当局の認識をお答え願います。
最後に、放射冷却素材の標準装備化の可能性について伺います。
建築物や車はもとより、空調設備や受変電施設等の屋外インフラをSPACE COOL等の放射冷却素材でカバーしたり、表面に貼り付けたりすることで、酷暑環境が引き起こす空調設備の冷却性能低下や、受変電設備のエネルギー効率低下やCO₂排出量の削減による地球温暖化の対策等に貢献する実績があると言われております。
そこで質問します。
現存する公共施設はもとより、今後、建設やリノベーションが予定されている公共施設へ標準装備すべきと考えます。放射冷却装置の標準整備化の可能性について当局の見解をお尋ねし、1回目の質問を終わります。